concept

AUTHENTIC WEAR ALWAYS

A.W.Aにとってのファションの原点は、アメリカの衣服にあります。Tシャツにスウェット、シャツ、そしてジーンズ。これ以上簡単な言葉では言い表せないカジュアルなアイテムたち。そこにある微細なもの作り、ドラマこそに魅力を感じています。

昨今はたくさんの洋服が存在し、その表現はブランドによって異なります。デザインの多様化が進む中で、根幹であるベーシックな部分が薄れてしまっている現状。そこから伸びた枝の先端のような洋服は、たしかに時代の的を射たファッションですが、A.W.Aはその根幹、つまり普遍的な定番を見つめ直し、太くする作業にこだわりとプライドを持ち続けています。そこには日常着として忘れてはならない、合理的な機能やデザインのすべてが詰まっているのです。

一言でアメリカといっても、捉える一番の時代は世代によって様々。その中でA.W.Aは、リアルに体験した90年代のヴィンテージ・ブームに立ち返りました。当時はベーシックなアメリカンアイテムにまつわる歴史の変遷を追い求める作業がすべてだった時代。とくにデニムは、年代毎に使われた生地や糸の差異がもたらす微妙な風合いや色落ちに、大きな価値とロマンを見出したものです。もちろん、この時代に見ていたアメリカの衣服は、ざっくりといえばそれより前のもの。アメリカが極めてシンプルなもの作りに本気を注いでいた、その「本気」が何であったのかを、A.W.Aは追い求めています。そのために日本各地の優秀な工場と結託し、素材選びから縫製や加工まで、もの作りの全行程を徹底しました。熟練した職人の手作業や旧い機械に委ねることでしか、その本気をストレートに表現できないからです。

A.W.Aのもの作りの歩みは、流行を作り、追うコレクションブランドのそれとは異なります。シーズン毎にベクトルを変えていくのではなく、常に過去に存在したベーシックの「本気」に接触し、現代に伝える。そうして作り上げた衣服が、掲げたコンセプトである"Finest Classics(最高の定番)"であるのです。